岐阜県立の看護学校で実習期間中の男子看護学生が自殺する事件がありました。
看護業界でパワハラが蔓延している現状や看護学生の親のSNSのTwitterを通じて事件の詳細を紹介しています。
事件のあった看護学校と言われている下呂看護専門学校の教育理念と現実のかけ離れた教育、特定した教育実習先も紹介しています。
岐阜県立の看護学校での実習期間中の自殺「パワハラが蔓延している現状」
今年の7月に、岐阜県内の看護専門学校に通う2年生が病院での実習期間中に自殺するという残念な事件がありました。
「実習がつらい」、「人格を否定された」というのは、SNSでも投稿されていたそうです。
周りの人間にも、「教員がねちねち言ってくる」という風に不満を漏らしていたそうです。
このSOSに気付いてあげられなかった友人も責任を感じてしまっているのではないでしょうか。
事件の報道を受けて、事故の原因・責任追及のため第三者調査委員会が設置されました。
当初は教員への聞き込みだけで終わろうとしていましたが、反響が大きかったこともあってか第三者委員会の設置が決まりました。
しっかりと調査をして、類似事件が発生しないよう対策にまで活かしてほしいですね。
Twitterでは、実際に現役の看護師として働いている方が辛い看護の現場について語っていました。
今から7年前の1年目の出来事だそうですが、無視・罵倒など壮絶なパワハラがあったそうです。
7年経っても忘れないほどのパワハラで、本人にとっては大きなトラウマとして刻まれて残っています。
看護業界ではパワハラが蔓延(まんえん)しているという現状があるようです。
過去には今回の事件にも似た、パワハラを苦に自殺してしまった看護学生がいました。
2019年にあった事件で、北海道にある道立江差高等看護学院でした。
昨今ではコンプライアンスが厳しくなり、パワハラなどハラスメントに対する社会的な規制も強まったと感じていましたが、実際はなくなっていないという現状のようです。
実際に看護師が実習中に言われたという衝撃的な言葉もツイッターにありました。
看護教員がこういったことを実習生に対して言うのはキツすぎますよね。
人格否定とも取れる完全なパワハラです。
とある養護施設の現役職員の方もコメントされていました。
その方によると、どの施設も今は人材が不足して喉から手が出るほど欲しいという状態のようです。
どこの施設でもパワハラをしているわけではなく、むしろ逆で温かく受け入れようとするのが今の養護施設の現場の雰囲気だそうです。
若者が精神的に病んでしまうことに対しても注意していて、かける言葉の一つ一つにも配慮をしているそうです。
今回の自殺があった看護学校の実習先は毎回学校近くの同じ病院だったとも考えられ、そうすると実習生には困らず、人材はむしろ多すぎる位の状況です。
被害者の実習レポートを情報開示請求で手に入れ、目を通してみると担当の教員からのコメントが非情なものだったそうです。
初日に患者がなくなる体験もあったようで、被害者の方の精神的なダメージは相当なものだったと窺えます。
被害者の自殺を受けて、一家全体に影響が及んでいます。
不登校に休職、家族が自らの手で亡くならざるを得なかった事件があったのですから、当然でしょう。
看護学生の親のSNSから事件の詳細を探る「大きな反響を呼び、様々な方面で進展」
看護学生が自殺する事件が起きた後に、被害者の親がツイッターアカウントを作成していました。
多くの人がこの事件を知るキッカケにもなり、報道番組でも取り上げられるキッカケにもつながるなど大きな反響がありました。
Twitterを通じて、報道では報じられることのなかった現場の状況が次々と明らかになりました。
実習先が厳しいことが苦で自殺したと報道されていますが、専門学校の教育自体も厳しかったようです。
徹夜でやったレポートに対して、「これだけしかやってないの?」という冷酷な一言と単位はあげられないというパワハラにも捉えられる内容です。
さらに第三者委員会についてのやりとりについてもツイートされていました。
担当者の意見が180度変わる対応でした。
これは衝撃的ですね。
担当者の意見が日を経つと一転して真逆のことを言っています。
これが事件の現場で起きている現状のようです。
岐阜県立の看護学校は下呂看護専門学校か「教育理念と現実の乖離」
報道では岐阜県立の看護専門学校と報道されていましたが、どこの看護系専門学校なのかについては詳細は報じられていませんでした。
実際に岐阜県の看護系の専門学校を調べてみると、8校でした。
- あじさい看護福祉専門学校
- 大垣市医師会看護専門学校
- 岐阜県立衛生専門学校
- 岐阜県立下呂看護専門学校
- 岐阜県立多治見看護専門学校
- 岐阜市立看護専門学校
- JA岐阜厚生連看護専門学校
- 東濃看護専門学校
この中に自殺してしまった男子学生の専門学校がある可能性が非常に高いです。
さらに自殺してしまった看護学生の親のツイッターを読み進めていくと、「下呂看護専門学校」だと公表されていました。
下呂看護専門学校は、岐阜県内にある看護専門学校です。
1984年に設立され、3年過程の看護教育を行っています。
下呂温泉で有名な下呂にある看護学校で、実習は「地方独立行政法人岐阜県立下呂温泉病院」だとも記載があります。
自殺してしまった看護学生が下呂看護専門学校に通っていたとすれば、実習先も下呂温泉病院と考えて間違いなさそうですね。
教育理念としては、「生命の尊厳と人間愛」とあります。
自殺してしまう看護学生に生命の尊厳はあったのでしょうか。
パワハラには人間愛があるとはとても思えません。
社会のニーズに応えるという部分にフォーカスするあまり、教育が厳しくなっていたのでしょうか。
もう少し生徒に寄り添った人間愛も大事にしてほしいですね。
実習先と思われる岐阜県立下呂温泉病院は昭和28年に開院された歴史ある病院です。
病床数も206床と多くあります。
病院ホームページでは、自殺した事件について言及されていませんでした。
今後進展があれば謝罪などが行われるのでしょうか。
第三者委員会の進展にも意見が180度変わる辺り、明らかにされることはないかもしれません。
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